1936-2015  青森県弘前市生まれ

1960年よりフリーのテクニカルイラストレータとして活動。 写実にとどまらない、光や空気を感じさせる繊細な情景表現を生涯のテ ーマとして模索し続けた。 無機と有機、相反する要素を溶けこませる 圧倒的な技術と独自の世界観で国内外より高い評価を得る。

本田技研工業でのメカニカルイラスト制作では、「エンジン透視図を芸術に昇華させた」とも評され、 故 本田宗一郎氏からの信頼も受け、 長き にわたりその分野での存在を示す。

 無機的な対象物を、商業イラストとしての正確さだけでなく、どこか情緒的に、絵画として仕上げてゆく唯一無二の表現方法は、本田技研以外 からも熱い支持を得ることとなる。いすゞ、日産、三菱など自動車メーカー、 TDK、IBM、CANON、AKAI、SONY、オリンパス、サントリーその他多数の 企業からの依頼は途切れることがなく、約40年間、第一線で活躍する。

傍でライフワークとして描き始めた「情景としての野鳥」作品は、公開後またたくまに媒体でひっぱりだことなり、当時、銀座ITOYAにて販売された野鳥シリーズのカレンダーは、店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまうことから幻のカレンダーとしても評判に。 サイモンとガーファンクルの名曲と共にライチョウ作品が映像化された SONYのテレビCMでは、 海外からの反響も大きく話題となる。

2012年に公開された、吉永小百合主演の映画『北のカナリアたち』（東映） では、ポスター用にカナリアイラストを描きおろす。

自転車やカメラ、オーディオ等、メカニックにも造詣が深く、ほとんど知られていないが、テレビドラマ「古畑任三郎」シリーズにも登場する、セリーヌの特別仕様自転車デザインの原案を手がけている。